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「今日も来てよかった」と思える学校

東広島市立木谷小学校 TEL.0846-45-0275

〒739-2401 東広島市安芸津町木谷4122番地

特認校制度利用者の声VOICE

卒業生の親の声

教育方針イメージ

 娘は小学校四年生でちょうど特認校となった木谷小学校に転校しました。転校させるにあたって、心配といえば、学力が高いという噂で、他の子に付いていけないのではないかということと、非常に海に近いこと、また市役所の教育課の方に地域行事に参加してもらわないといけないと念押し気味に言われたことでした。

 二月初めの参観日に見学に行ったところ、娘は席まで用意していただいて、午前中だけの予定が午後も残りたがり、そのまま全授業に参加することになりました。クラスの男の子が、「この学校にはいじめは全然ないよ。」と話しかけてくれ、それはその後の三年間を通じて本当に事実でした。授業後は地域一体の防災訓練もあり、津波を想定して近くの高台まで避難し、地域の方々の御握りと豚汁をいただきます。その美味しかったこと。当時の、仙田和子校長が、「全職員が、全力で、守ります!」と力強く断言され、この学校なら、きっと大丈夫だと確信しました。

 前の学校で娘は十月ぐらいから不登校になり、ストレスから発熱、足の痺れ、効き手の良性腫瘍、勉強の遅れに悩まされていました。もし転校先がなかったらどうなっていたでしょう。転校後、担任の福田みき先生に全身全霊で愛していただいて、一人一人を大事にする充実した指導で学力も追いつき、五月ごろにはすっかり体調が良くなっていました。遊ぶ時にはしっかり遊び、授業は真剣にする、学校中に本があり、学年相互の温かいつながりがある、そういう学校です。

 運動会では、きびきびと動き、創意工夫され、少人数と思えないプログラムで、借り物競争で「木谷小が大好きなひと!」と仙田校長が呼びかけると、子供たちが次々と飛び出して歓声をあげながら校長とトラックを走りました。昼食後、高学年による恒例の蛟龍太鼓の演奏があり、素晴らしさに総毛立ちました。これを娘もやるのか!と少し不安にもなりましたが、先生方と、先輩学年、プロの和太鼓演奏グループ「かぶらや」さんの熱心なご指導で、娘たちの代では、県民文化祭の和太鼓コンクールで特別賞を頂くという嬉しい結果がありました。午後は地域の運動会です。参加する方も、見る方も本当に楽しい一日でした。地域の方々は温かく、農作業、工業、漁業、文化、様々な学びをさせてくださり、放課後教室では、もと教職の方々が勉強を見てくださったり、卒業生である岡本綾子さん寄贈のグランドゴルフのサークルもありました。無人島ホボロ島での自然観察、蛍の観察ウォーキング、伝統の玩具作り等など、得難い体験を数多くさせていただきました。資源回収や清掃作業でさえ、役割や段取りが明確で手早く、子供たちも協力してやりがいのある行事でした。学習発表会では、娘が一年生の時に演じた同じ演目を、五分の一の人数で一年生が見事に演じきったことと、四年生の英語の発表のみごとさ、高学年の篠笛、和太鼓演奏が圧巻でした。最高学年の六年生は、あっという間で、もう三年間、木谷小に通わせたかったです。


在校生と卒業生の親の声

 「この学校へ通えてよかった。この仲間たちと卒業できてよかった。」この春,木谷小学校を卒業した息子のこの言葉が聞けたことが,親としてこんなにうれしいことはなかった。

 息子は小学校2年生まで,大規模校に通っていた。1クラス40人近く,学年単位で動くと200人以上。もちろん,大規模校だから悪いというわけではない。友達の人数も多く,発表会や運動会の大迫力は見ものだった。ただ,とことんマイペースで,周りに合わせて行動することが苦手だったり,失敗するのがいやで,新しいことに挑戦したがらなかったりする息子には,合っていなかったのだろう。2年生の終わりごろには,学校生活がしんどくなる様子が見られた。そして,親子で話し合い,思い切って木谷小学校に転校して過ごした4年間が,こんな息子をとても成長させてくれた。

 木谷小学校の良さを上げればきりがないが,これだけは!という3点に絞ってみる。
 まずは「小規模校」であること。1学年10人前後,全校でも60人ほど。だからこそ子どもたち全員が,学年の壁を越えて,家族のように仲良しである。休憩時間は,男女学年関係なく,元気にグラウンドを走り回っている。(先生方も)ほかの学年の児童がお休みしていても,みんな把握していて,「大丈夫かねぇ?」と家族の話題にあがるほどだ。そして,小規模だからこそ一人ひとりの活躍の場が多く,誰もが主役になれる。迫力では,大規模校にはかなわないかもしれないが,運動会でも発表会でも,わが子が休んでいる場面はほとんどない。もちろん,みんな家族のような関係なので,ほかの子たちも全力で応援してしまう。

 2点目は,「自然豊かな立地」だ。初めて木谷小学校へ行った人は誰もが驚く,運動場の向こうが海!という環境。3階の教室から眺める瀬戸内海は,キラキラして本当に美しい。この海を生かした学習も魅力の一つである。娘が2年生の時は,海の生き物を集めて飼うという学習を楽しんで行っていた。また,牡蠣や,消えゆくしま「ホボロ島」の学習も,立地を生かした特色ある学習だ。そして,東広島の社会科の教科書にも取り上げられている「まるあかじゃがいも」の産地であることから,実際に植え付けし,育っていく様子を観察し,収穫して調理して味わうところまでを体験できる。これができる学校は他にはない。子どもにとって実際に体験することは,なによりも貴重な学びである。

 そして3点目は,その学校を支えている「地域のあたたかさ」だ。様々な体験学習のたびに,地域の方が学校へ出向き,子供たちの学びをサポートしてくださる。「ふれあい集会参観日」では,昔遊びの道具を子どもたちに作らせるために,何日も前から準備してくださり,「持久走記録会」では,走り終えた子どもたちに手作りの豚汁をごちそうしてくださる。(応援に来た保護者もおいしくいただきます。)だからこそ,子どもたちも地域の方の顔と名前を覚えていて,普段お会いした時も明るい会話が弾んでいる。もちろん,悪いことをした時にはきちんと指導もしてくださる。こんなに子どもたちと地域の方が近い小学校はそうそうないだろう。

 3年生で木谷小学校の仲間に入れてもらった息子は,友達,先生方,地域の方の大歓迎のおかげですぐに打ち解けることができた。参観日に手を挙げたことのなかった息子が発表している姿。人前に立つのが苦手だった息子が児童代表の言葉を話している姿。失敗がいやで挑戦できなかった息子が蛟龍太鼓の大太鼓に自分から立候補した姿。木谷小学校に来ていなかったら,きっと見られなかったであろう成長した姿を見るたびに,「この学校へ通わせてよかった。」と涙が出るほどうれしかった。

 この学校でこそ発見できる「自分らしさ」や「本当の力」が,うちの息子だけではなく,他の子にもあるのではないか、と思う。ぜひ,たくさんの子どもたちに,このあたたかい木谷小学校で自分に自信をつけて,先へ進んでいってもらいたい。



卒業生の親の声

 5年生の春に転校しました。どうしても少人数の学校に行きたいと息子に言われたのがきっかけです。多感な時期の二年間を木谷小学校で過ごさせてもらいました。
 海や山の自然の事を学びながら、友だちと一緒に頑張り抜いた太鼓の練習。見違えるように成長する姿を見て小規模ならではの教育に転校して良かった、と実感しました。
 先生方はもちろん、地域の大人の方々が勉強も、子どもたちも、しっかり見てくれます。子どもの良いところを沢山褒めて育てていただき、少し自信のなかった息子にしっかりと自己肯定感をつけていただきました。
 親だけでは教えてあげれない事をたくさん教えてもらいました。親子で、楽しく大きく成長できた二年間でした。